「通販」だけがなぜ伸びる
外出せずに商品が買える通販。今や通販で大抵の物は揃いますし、 買物はほとんど通販で済ますという通販フリークの人もいるでしょう。 すっかり私達の生活に浸透した通販の裏側が覗ける本です。 この中に通販ビジネスを成功させる秘訣が隠れているかもしれません。
前半の2/3ほどは、様々な通販企業(カタログ通販やテレビ通販が中心)を取材した記事を掲載しています。 それぞれの通販企業の成り立ちや経営方針などが語られていて、 「あの有名通販企業はどのように成功したのか?」ということを知ることができます。
普段、通販の利用者が意識することは少ないですが、 受注や配送といったパートは通販には欠かすことができない重要な分野です。 そんな通販産業を支える縁の下の力持ちのことも取り上げています。 受注についてはテレマーケティング企業のツーウェイシステムに、配送についてはヤマト運輸に話を聞いています。
企業の通販業務を支援する通販コンサルタントや、同送サービス(詳細は本文で)を行う広告代理店など、 通販ユーザーにとっては少々聞き慣れない業種のことについて述べられているのが興味深いです。
近年は通販ビジネスへの敷居が低くなって、ネット通販ショップは個人でも参入可能ですが、 本文に掲載されているデータを見ると現実は厳しいことがわかります。
ネット通販ショップのことを扱った項では、高知のe商人養成塾のメンバーを中心に紹介しています。 記事を読むと、ネット通販ショップに情熱を注ぐオーナー達の意気込みや活気が伝わってくるようです。 通販に関する本だけに、本をネットで通販するオンライン書店のことにも触れています。
本の最後は百貨店の通販事情で締めくくっています。各章の節目には通販の歴史を記したコラムが挿入されています。
通販の普及に伴ってトラブルも増加していて、メディア等で通販の暗部や問題点を目にする機会も多くなりました。 巻末には、通販利用者から寄せられる苦情や相談に対応する日本通販協会(JADMA)の相談員の話を掲載しています。